ネット上で情報を漁ると、古いクロモリロードバイクのリアエンド幅を長ねじとナットで拡幅した話が出てくる。また、先に書いた米国の自作サイトでも「力づくでフロントフォークのエンド幅を広げる」(具体的な手法については記載なし)とある。ドナーバイクのフロントフォークのエンド幅はママチャリで割と標準的な96mm。リアの内装3段のハブのOLDは130mm近くある。(作業時には実測したのだが、メモ書きを紛失した。)ネット上でよく見かけるロードバイクのリアエンドを広げる話の多くは片側2.5mm程度の話で、広げる量が違う。幸い、近所のリサイクルショップで所謂ルック車のフロントフォーク単品が500円で購入できたので、本番の加工前に試しにやってみた。
写真も何もなくて恐縮だが、やってみてわかったことが2つある。
1つはネジ面に油を塗布して作業しないとネジが焼き付いて上手く行かない。焼き付くと加えたトルクが有効に拡幅する方向の軸力に変換されなくなる。
2つめはナットとして通常のナットではなく、長さ50mmとかの高ナットを使用すること。通常のナットだけだと軸力にまけてM10の長ねじが座屈し始める。
リアハブ軸の段付き形状やチェーン引きを入れる都合やらを考慮すると、移植したリアエンドを内側に入れて外側からフロントフォークで挟むようにしたいのだが、そうすると移植したリアエンドの板厚分を更に広げる必要がある。実際にはさすがにそこまで広げることは断念し、左から、リアエンド-フロントエンド-内装3段ハブ本体-リアエンド-フロントエンドという様に左右非対称になることを承知で組めるように組んだ。
自作者には職人肌でクラフトマンシップを発揮して美しく仕上げるタイプと、適当にガシガシつくるタイプがいると思うが、自分は後者である。板厚分くらいずれていたって何とかなる。あんまり細かいことを気にしていたら、こんなものつくれないのだ。